自分の研究で使っていた「桃太郎8」の種苗メーカーということで、名前を知っていました。説明会や採用の中の農場研修を受ける中で「ミスマッチがないよう正直に」というスタンスに好感を抱きました。地元が東北なので勤務地が遠くなることに不安はありましたが、大学の担当教授が「来たバスに乗れ」と背中を押してくれたのが最後の決め手になりました。
入社時は農場に配属されましたが、あまりギャップを感じませんでした。しかし、最近、現場とビジネスの考えにズレがあるなという感覚があります。私たちの商材はあくまでも「種子・品種」ですが、そこから出来上がった「青果」としての評価が問われる難しさをいつも感じています。
開発部の仕事は生産者や流通業者、市場、量販店、消費者など川上から川下まで、多岐にわたって品種の推進を行っています。私は主に流通に関係している方々を中心に品種の推進を行っております。また、消費者の方々に品種を知ってもらうために量販店と連携したり、PR活動も行っています。
会社の内外関わらず、「ありがとう!」と言われた時です。社外に限らず、社内からもいろいろな問い合わせがありますが、それにしっかり答えられたときは気持ちがいいです。社外からの問い合わせには栽培のことも多く含まれるので、もっといろいろ覚えていきたいですね。
エピソードとは違うかもしれませんが、どんなにいいと思う品種でも、市場や売る側など立場が変わると全く違う評価をされたりします。生産者も「作りやすい」という人もいれば「作りにくくてダメ」という人もいますし、その度に生き物を商品として扱うことのむずかしさを痛感します。だからこそ、ニーズの探し甲斐もあります。
実は食料の基盤を握っている、ある意味怖い会社だと思います。私たちの品種と推進活動によって、世の中の食卓を変える可能性を持っています。もちろんいい意味でも、悪い意味でも。世の中から注目されることは少ないですが、私たちの持つ責任はとても重要だと考えています。
品種の推進には正解もゴールもないと思いますので、今の仕事がもっと実を結べるように発展させていきたいです。生産者と消費者のマッチングなんかも面白そうですよね。食育活動もやってみたいです。品種もそうですが、まずは野菜、農業に関心を持ってもらえるようなことが必要なのかなと思います。
昔から料理が好きで、春は梅シロップを仕込んだり、冬は岩手の郷土料理ひっつみ汁を作っています。その材料を買いがてら、ちょっと遠くの産直までドライブするのも好きです。また、紅茶が好きなので、家でスコーンを焼いたり、紅茶の専門店で本を読むのが最近のマイブームです。でも、寝ていることが多いかな。。(笑)